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「未婚」と嘘をつかれて交際・性交渉…貞操権侵害の慰謝料請求で後悔しないためにあなたが知るべきこと
「まさか、交際相手が既婚者だったなんて…」
マッチングアプリやSNS、友人の紹介など、現代では様々な出会いの形があります。その中で、「独身」だと信じて交際を始め、心も体も捧げてしまった相手が、実は既婚者だったと発覚するケースが後を絶ちません。
あなたは、相手の嘘によって心身ともに深く傷つけられ、裏切られた気持ちでいっぱいかもしれません。
「私の人生を返してほしい」 「この怒りや悲しみを、どうすればいいの?」
そう思われるのは、決して間違ったことではありません。あなたの**「貞操権」**は、不当に侵害されたのです。そして、その苦痛に対して、あなたは慰謝料を請求する権利があります。
しかし、貞操権侵害の慰謝料請求は、感情的な側面が強く、時に紛争がこじれやすい問題でもあります。相手が既婚者であるという複雑な事情も絡むため、専門的な知識と冷静な対応が不可欠です。
この記事では、男女問題に強い弁護士である私が、貞操権侵害とは何か、慰謝料請求の条件や相場、そしてあなたが後悔しないために知っておくべきことについて、詳しく解説します。あなたの心の回復と、正当な権利の実現のために、ぜひお役立てください。
貞操権侵害とは?あなたの「性的な自由」を保護する権利
貞操権とは、簡単に言えば**「自分自身の性的な自由を保護する権利」のことです。誰にでもこの権利はあり、他人に不当に侵害されることは許されません。これは人格権の一部**として強く保護されています。
具体的には、以下のような場合に貞操権侵害とみなされます。
- 相手の同意なしに性的な行為をされた場合
- 事実を偽られて性的な行為をされた場合
特に、既婚者が自分が既婚者であることを相手に告げずに交際し、肉体関係を持った場合は、相手の貞操権を侵害したとみなされます。
「独身です」「将来は結婚したい」などと嘘をつかれ、結婚の可能性も信じて肉体関係を持った場合、あなたは自身の性交渉について自由に意思決定したとは言えません。相手の虚偽によって、あなたの貞操権が侵害されたことになります。
慰謝料を請求するための条件と重要なポイント
貞操権侵害で慰謝料を請求するためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 相手が既婚者であったことを知らずに交際し、肉体関係を持ったこと
- あなたの貞操権が実際に侵害されたこと
これらの要件を満たすかどうかを判断する際には、以下の具体的な事実関係が重要になります。
- 相手の年齢や立場
- 交際に至るまでの経緯や交際期間
- 相手がついていた嘘の内容(「独身である」という嘘の具体的状況など)
- 肉体関係の回数や頻度
- 妊娠の有無、出産や中絶に至ったかどうか
- 交際終了後の相手の対応(誠実な対応か、不誠実か)
- あなたがその嘘によって被った精神的苦痛の度合い
特に、あなたが「未婚」と信じ、「将来の結婚」を視野に入れていたという状況は、貞操権侵害の重要な根拠となります。単なる肉体関係ではなく、あなたの人生設計や将来への期待を裏切られたことが、慰謝料請求の大きな理由となるのです。
慰謝料の請求額はどれくらい?具体的な相場と増額要素
貞操権侵害の慰謝料額は、不貞行為の慰謝料と同様に、その被害の程度や相手の行為の悪質性によって大きく異なります。
一般的には、数十万円から数百万円の範囲になることが多いですが、個別の事情によって変動します。特に、相手の性的自由をどの程度侵害したのか、という点が重要になります。
慰謝料が高額になりやすいケース
裁判例を見ると、以下のような場合に慰謝料が増額される傾向にあります。
- 交際期間が長期間にわたる場合:時間をかけて信頼関係を築き、その上で裏切られた精神的苦痛は大きいと判断されます。
- 肉体関係の回数や頻度が多い場合:不貞行為の悪質性が増すと見なされます。
- 妊娠を伴った場合:特に、出産や中絶に至った場合は、肉体的・精神的な負担が非常に大きく、慰謝料が大幅に増額される最大の要因となります。
- 妊娠後に出産したのに相手が認知しない場合:これも非常に悪質なケースと判断されます。
- 婚約間際まで交際が進んでいた場合:結婚を目前にして裏切られた場合、精神的苦痛は極めて大きく、人格権侵害としての側面も強く考慮されます。
- 当時、あなたが交際していた独身の相手がいたのに、その交際を妨害されたり、破談にさせられたりした場合:あなたの人生に与えた影響が大きいと判断されます。
- 相手の対応が悪質である場合:嘘を認めず、反省の色が見えない、開き直るなどの不誠実な対応は、慰謝料増額の要素となります。
このように、単に肉体関係があったか否かだけでなく、あなたの**「恋愛の成熟度」や、相手の嘘があなたの人生に与えた影響、そして相手の「悪質性」**が、慰謝料額を大きく左右します。
貞操権侵害の慰謝料請求をスムーズに進めるために
貞操権侵害による慰謝料請求は、感情的になりやすく、また法的な専門知識が必要となるため、弁護士への依頼が非常に有効です。
弁護士に依頼するメリット
- 証拠の収集と分析:相手の嘘を立証するためのLINEやメールのやり取り、SNSの投稿、写真などの証拠を適切に収集・分析し、法的に有効な主張を組み立てます。
- 交渉の代理:相手との直接交渉は精神的な負担が大きいです。弁護士があなたの代理人として交渉に臨むことで、感情的にならず冷静に、そして有利に話し合いを進めることができます。
- 適切な慰謝料額の算定:あなたの被害状況や相手の悪質性を踏まえ、過去の裁判例なども分析しながら、あなたのケースで最大限の慰謝料額を算定し、請求します。
- 法的な主張の組み立て:単なる感情論ではなく、貞操権侵害という法的な観点から、説得力のある主張を展開します。
- 複雑な紛争の解決:相手が既婚者の場合、その配偶者からあなたが不倫の加害者と誤解され、逆に慰謝料を請求されるといった予期せぬトラブルに発展することもあります。弁護士が介入することで、このような複雑な紛争を未然に防ぎ、適切に解決へと導きます。
感謝の声
貞操権侵害による慰謝料 30代女性
「先生、慰謝料100万円で解決してくださり、本当にありがとうございます。何よりも、相手からの謝罪文言がもらえたこと、そして今後相手方と連絡を取らずに済むことになり、私の気持ちがスッキリしました!また何かありましたら、どうぞよろしくお願いします。」
不倫慰謝料 20代女性
「先生、ありがとうございました!慰謝料もきちんと取れました!本当にありがとうございました。」
一人で悩まず、私たち弁護士にご相談ください
貞操権侵害は、被害者にとって深い心の傷を残します。しかし、あなたは一人ではありません。正当な権利を行使し、傷ついた心を癒すための一歩を踏み出すお手伝いをさせてください。
私たち、かがりび綜合法律事務所は、男女問題に強く、貞操権侵害をはじめとする様々なケースを解決に導いてきました。ご相談の際には、弁護士費用と比較して、あなたの受け取る慰謝料がマイナスにならないよう、現在の証拠でどこまで立証できるか、丁寧に分析し、損のないよう尽力します。
貞操権侵害による慰謝料を請求したい方も、あるいは逆に請求されてお困りの方も、まずはご相談ください。あなたの状況に寄り添い、最善の解決策を共に探し、力強くサポートいたします。