このページの目次
1. 「性格の不一致」だけで離婚はできるのか?
「夫(妻)と価値観が合わない」「もう愛していない」といった、いわゆる性格の不一致を理由にした離婚相談は非常に多いです。法律上は「婚姻を継続し難い重大な事由(民法770条1項5号)」に該当するかが争点となります。
裁判所が「破綻」を認める基準
裁判所が婚姻関係の破綻を認定する際、主観的な感情だけでなく、客観的な状況を重視します。
- 別居期間の影響: 精神的な不仲に加え、2〜3年程度の別居があれば、離婚原因として認められやすくなります。
- 個別の事情の考慮: 性格の不一致のほか、正当な理由のない性交渉拒否、異常な性行為の要求、親族との不和なども判断材料となります。
判例に見る判断の分かれ目
実務では、事情によって結論が大きく異なります。
- 認められた事例: 大阪高裁(2009年)では、80歳を超える夫からの請求に対し、1年余りの別居で離婚を認めました。
- 認められなかった事例: 名古屋高裁(2008年)では、妻がうつ病のケースで、別居が2年に及んでいても、夫の理解や改善の期待があるとして破綻を認めませんでした。
特に熟年離婚では、一方が「残りの人生を納得いくものにしたい」と切望しても、相手が理不尽だと反発し、裁判官が和解を勧めるケースも少なくありません。説得には、客観的な証拠が不可欠です。
2. 不貞行為(不倫・浮気)の慰謝料相場と「勝つための証拠」
パートナーの裏切りは、慰謝料請求の対象となります。しかし、請求には厳格な条件があります。
法律上の不貞行為と証拠
法律上の「不貞行為」とは、原則として肉体関係を指します。
- 必要な証拠: 相手が否認する場合、ラブホテルへの出入り写真、具体的なメッセージ、録音、探偵の報告書などの客観的証拠が不可欠です。
- 追及のタイミング: 証拠を確保する前に相手を問い詰めるのは、証拠隠滅のリスクがあるため避けるべきです。
慰謝料の金額
- 相場: 実務上は、数十万円から300万円程度となることが一般的です。婚姻期間、不貞の態様、精神的苦痛の程度によって裁判官が判断します。
3. 「悪意の遺棄」とは? 生活費をくれない、勝手に出て行った場合
配偶者が協力義務を放棄することを「悪意の遺棄」と呼び、離婚原因となります。
遺棄の定義
「遺棄」には、相手を保護のない状態に置く「移置」と、場所の移動を伴わない「置き去り」の両方が含まれます。
- 裁判例では、実際には「置き去り(家出)」の事例がほとんどです。
- 「悪意」の判断: 正当な理由なく、同居・協力・扶助義務を継続的に履行せず、共同生活を廃絶する意思があると推測される場合に認められます。
4. 子どものための「面会交流」最新実務と制限
離婚後、子どもと離れて暮らす親が交流する「面会交流」は、原則として**「子の最善の利益」**を最優先に考えます。
代理人弁護士の視点
現在の家裁実務は、面会交流は子にとって有益なものと捉え、円滑な実施に向けて審理を進めます。
- 弁護士は、依頼者の希望が「子の利益」に沿うものかを冷静に判断し、必要であれば再考を促す役割も担います。
面会交流を制限・禁止すべきケース
子の福祉を害するおそれがある場合は、制限が検討されます。
- 具体的な理由: 非監護親による子の連れ去りのおそれ、子に対する虐待、監護親に対する暴力(DV)などは、制限・禁止の事由となり得ます。
- 子の拒絶: 子の年齢や発達段階に応じ、拒絶に実質的な理由がある場合は慎重に検討されます。
- 養育費との関係: 重要な点ですが、「養育費を支払わないから面会させない」ということは、法的には認められません。これらは対価関係にはないと考えられています。
大阪で離婚問題にお悩みなら「かがりび綜合法律事務所」へ
離婚の手続きは、精神的な負担が非常に大きいものです。大阪の「かがりび綜合法律事務所」では、依頼者様が一日も早く平穏な日常を取り戻せるよう、法的な盾となって全力でサポートします。
- 戦略的な証拠収集のアドバイス
- 妥当な慰謝料・財産分与の交渉
- 子どもの幸せを第一に考えた面会交流の設計
一人で悩まず、まずはプロの弁護士にご相談ください。あなたの新しい門出を、私たちが支えます。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所 代表弁護士 野条 健人 (大阪弁護士会所属)
