「不倫の証拠」はどこまで必要?事実認定のリアルと「争点主義」を乗り越える戦略

離婚弁護士が徹底解説!「不倫の証拠」はどこまで必要?事実認定のリアルと「争点主義」を乗り越える戦略

弁護士法人かがりび綜合法律事務所 代表弁護士 野条健人

大阪で離婚問題に強く、特に不倫(不貞行為)による慰謝料請求や、その事実認定に関するご相談を数多く受けている弁護士法人かがりび綜合法律事務所の代表弁護士、野条健人です。

「パートナーの不倫が発覚したけど、どんな証拠があればいいの?」 「ホテルに行った写真がないと、不倫は認められない?」 「相手が不倫を認めない場合、どうやって証明すればいいのか…」

不倫(不貞行為)は、夫婦間の信頼関係を根底から揺るがし、被害者の方に深い精神的苦痛を与える重大な不法行為です。この精神的苦痛に対して慰謝料を請求するためには、不貞行為の事実を法的に証明する必要があります。しかし、「不貞行為の現場」を直接押さえることは非常に難しく、どこまで証拠を集めればいいのか悩む方は少なくありません。

今回のブログでは、ご提供いただいた資料の「第3章 審判事件における事実認定」や「第4章 証拠にはどのような種類があるか ─ 書証と人証」の記載、そして裁判例も踏まえながら、離婚訴訟における不貞行為の事実認定のリアル、有効な証拠の種類と集め方、そして弁護士がどのように事実認定プロセスをサポートするのかについて、深く掘り下げて解説していきます。

1. 離婚訴訟における「不貞行為」の事実認定のリアル

裁判所が不貞行為を認定する際には、単に一方の主張だけでなく、提出された証拠に基づいて慎重に判断します。

例えば、「Xが宿泊施設にYと同行した事実を認めている」が、「Yが居室に居る間も、YとXが同室で同宿したことはない」と反論されてたりします。これは、宿泊の事実があっても、必ずしも不貞行為が認定されるわけではない、という現実を示唆しています。

(1) 直接証拠は稀!「間接証拠(状況証拠)」の積み重ねが重要

ご提供資料の「当事者が虚偽の事実を主張する場合」の項にもあるように、不貞行為の直接的な証拠(性交の瞬間を捉えた写真など)が得られることは極めて稀です。そのため、裁判所は、複数の間接的な証拠(状況証拠)を積み重ねて「不貞行為があった」と推認できるかどうかに基づいて判断します。

  • :ラブホテルへの異性との出入り、異性の部屋への宿泊、深夜の密会、肉体関係を示唆するようなメッセージのやり取り、性的な写真や動画のやり取りなど。

これらの状況証拠が、総合的に見て不貞行為があったとしか考えられないと判断されれば、不貞行為は認定されます。

ご提供資料の判例(東京地方裁判所平成24年8月29日)では、**不倫相手との「メールのやり取りなどから不貞があったと推認できる」**としており、直接的な証拠がなくとも、メールの内容から不貞を認定していることがわかります。

(2) 裁判所が証拠を「評価」するプロセス:「争点主義」の壁

裁判所は、提出された証拠をそのまま認定するわけではありません。ご提供資料の「実証上の意義」の項には、「裁判所が、証拠に基づいて当事者の主張が真実であるかどうかを判断する」とあります。

日本の裁判は**「争点主義」**を採用しています。これは、当事者が主張し、それを裏付ける証拠を提出した範囲でしか裁判所は判断しない、という原則です。

  • 当事者の責任:当事者自身が、自分の主張を裏付ける証拠を提出する責任があります。証拠がないのに主張だけをしても、裁判所はそれを認定してくれません。
  • 「経験則」の重要性:裁判所は、提出された証拠から事実を認定する際に、社会の常識や一般的な経験則を用いて判断します。「裁判官も人間ですからそこは客観的に常識を前提に考えていきます」

この「争点主義」の原則は、専門家でない一般の方には非常に難しい壁となります。どの証拠を、どのタイミングで、どのように提出すれば、自分の主張が認められるのか。これらを戦略的に行う必要があります。

2. 不貞行為の「証拠」はどのような種類があるか?プロが見る「有効な証拠」

不貞行為を立証するために有効な証拠は多岐にわたります。あなたの手元にあるものが「これくらいじゃ…」と思うようなものでも、弁護士の目から見れば有力な証拠になることがあります。

(1) 書証(文書による証拠)の重要性

ご提供資料の「書証」の項にあるように、書証は「事実認定の基礎となるべき文書」です。

  • LINE・メール・SNSのやり取り: 肉体関係をうかがわせる内容、愛情表現、密会の約束、夫婦関係への不満を不倫相手に打ち明ける内容などが記載されたものが有効です。これらは「特段の事情について信頼に足る」証拠とされます。
  • 探偵の調査報告書: プロの探偵が作成した報告書は、ラブホテルへの出入り、異性との宿泊、自宅への頻繁な訪問などが分かる写真や動画を含み、非常に有力な証拠となります。ご提供資料でも「ラブホテルに異性と出入りしているということは、ラブホテルの目的、内実からして不貞があったと強く推認される」とあります。
  • クレジットカード明細、レシート: ホテル代、デート代、プレゼント代など、不倫関係をうかがわせる支出の記録。
  • 自白書・念書: 不倫をした配偶者や不倫相手が、不倫の事実を認めた書面。これが最も強力な証拠となります。

(2) 人証(人の証言による証拠)の有効性

ご提供資料の「人証」の項にあるように、人証は「証言者の口頭証言」です。

  • 音声データ(録音): 不倫を認める会話の録音、不倫相手との性的な会話など。相手に無断で録音したものであっても、証拠能力が認められることが多いです。「Xが相手の不貞行為の会話を録音しており、その録音は有効な証拠である」とされている裁判例もあります。
  • 第三者の証言: 友人、知人、職場の同僚など、不倫の状況を知っている第三者の証言も有効です。ただし、証言の信憑性が重視されます。

3. 弁護士が導く「不倫慰謝料」成功への道筋と事実認定のリアル

不倫慰謝料請求を成功させるためには、具体的な証拠の収集と、それを基にした戦略的な交渉・立証が不可欠です。

  • 「隠れた証拠」の発見と収集: あなたの手元にある「これくらいじゃ…」と思うようなものでも、弁護士の目から見れば有力な証拠になることがあります。弁護士が、どのような証拠が有効か、どのように集めるべきか、具体的にアドバイスします。
  • 客観的で説得力のある主張: 集めた証拠を基に、裁判所が不貞行為の事実を認定できるよう、法的な根拠と社会の常識に基づいて説得力のある主張を展開します。感情的にならず、事実に基づいた主張を行うことが重要ですし、それが「争点主義」の裁判で有利に進む鍵です。
  • 相手方との交渉・調停・裁判の代理: 不倫相手や配偶者との直接交渉は、精神的に大きな負担を伴います。弁護士が代理人となることで、あなたの精神的なストレスを軽減し、冷静かつ戦略的に交渉を進めます。調停や裁判手続きも全て代理し、あなたの権利を最大限に守ります。

まとめ:不倫問題は、証拠と戦略のプロである弁護士にお任せください

不倫は、夫婦関係だけでなく、関わる全ての人にとって大きな苦痛と混乱をもたらします。慰謝料請求は、その精神的苦痛を正当に賠償するための重要な手段ですが、その金額や請求の可否は、確実な証拠と、裁判所における事実認定プロセスを理解した戦略によって大きく左右されます。

弁護士法人かがりび綜合法律事務所では、不倫慰謝料の請求側、請求された側、いずれのご相談にも豊富な経験と実績がございます。あなたの状況を詳しく伺い、最善の解決策をご提案させていただきます。

初回相談は無料です。どんなに些細なことでも構いませんので、まずはお気軽にご連絡ください。あなたの心の平穏と、新たな未来を築くお手伝いをさせていただきます。

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野条 健人 代表弁護士
大阪を拠点に、男女問題・離婚・DV・モラハラなど、デリケートな問題を抱える方々の相談に親身に対応しています。ただ法律的な解決を目指すだけでなく、依頼者様の気持ちに寄り添い、心の負担を少しでも軽くすることを大切にしています。 「相談してよかった」と思っていただけるよう、一人ひとりのお話を丁寧に伺い、最適な解決策をご提案します。お悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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