別居期間

別居期間が離婚原因となるかを判断するにあたっては、単純に別居期間の長さだけを見るわけではありません。

別居により婚姻関係が破綻しているかは、別居期間に加えて、同居期間の長さ、同居期間と別居期間の対比、別居中に関係修復に向けた努力がされたのか、夫婦の年齢や職業等の事情を踏まえながら検討します。

先程述べたように、別居期間が4年に満たない場合でも、同居期間を超えているのであれば、婚姻関係の破綻は認定される可能性はあります。

他方で、同居期間が20年、30年とかなり長期であれば、4〜5年の別居期間だけでは婚姻関係の破綻は認められない可能性はあります。

別居期間が短くても離婚できる場合とは
別居期間が3年に満たない場合でも離婚できる場合があります。

同居期間が短い・同居したことがない
同居期間が短い場合には、別居期間が短くても離婚できる場合があります。別居によって婚姻関係が破たんしているか否かは、同居期間との対比により判断されます。別居期間が同居期間と同じ、あるいは、ほぼこれに等しい程に至った場合には、たとえ別居期間が3年に至っていなくても離婚できる可能性があります。

また、入籍したものの、一度も同居することなく離婚手続が開始された場合にも別居期間が短くても離婚は認められやすい傾向です。

相手方に離婚原因があれば
相手方に不貞行為やDVといった明確な離婚原因があれば、長期の別居は必要ありません。

長期の別居期間が必要な理由は、相手方に不貞行為やDVといった離婚原因がないからです。

そのため、相手方に明確な離婚原因があれば、これを理由とした離婚請求をすれば足りるため、長期間の別居をする必要はありません。

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